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お仕立て・お直し事例 キモノの仕事に携わる職人たちが集まって作ったサイト
「着物お仕立て&お直し.com」でのお仕事の、ほんの一部をご紹介させていただきます

打掛、引き振袖 お仕立て

引き振袖/お仕立て 大阪府 S.H様(2)

2019年10月08日

着物お仕立て&お直し.com、一級和裁技能士の西澤伸弥でございます
いつもご覧下さり、ありがとうございます

裾はまず、裾綿作りから始まります・・・写真のように大きな紙縒り(こより)を作る感じで、力を入れて螺旋状に撚ります

この時、霧吹きでたっぷりの水を両手に掛けて濡らします・・・濡らす理由は、抵抗を作って撚る力を強くするためです
なので、縒った裾綿はふんわりと柔らかそうに見えますが、実際にはかなり固いモノになります

次に、裾の切り下げを5分(約2cm)切り落として、表地と八掛を縫い合せます(これを裾合せといいます)

そして、少し専門的になりますが、褄先の部分は表地のカーブより大きなカーブの八掛を「いせ込み」ながら縫い合せます

ちょうど、洋服の袖付けと同じで「いせ込む」ことにより褄先から裾全体にかけて膨らんだような丸味が生まれます

つまり、いせ込みとは、平面である布に丸みをつけて立体的にする技法のことを言います
イラストで説明すると、このような感じになります

そして、裾を縫って裾綿を入れていきます・・・白い矢印部分が「褄=つま」と呼ばれる先端の部分です

次に、一日がかりで撚った裾綿を入れていきます

今回の裾綿は1寸(約3.8cm)です・・・ムラにならないように太さを確かめながら、とじていきます

このように均一なな感じに仕上げてきます

最後に褄先部分の裾綿を斜めにカットして、キレイに納めます

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