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お仕立て・お直し事例 キモノの仕事に携わる職人たちが集まって作ったサイト
「着物お仕立て&お直し.com」でのお仕事の、ほんの一部をご紹介させていただきます

羽織、コート、道中着 お仕立て

カシミヤコート / お仕立て 大阪府 K.Y様

2014年07月31日

着物お仕立て&お直しcom、一級和裁技能士の西澤伸弥でございます
いつもご覧下さり、ありがとうございます

元そごう百貨店の呉服部に勤務していた知人から、「当時のお客様でコートのお仕立てのご相談に乗って欲しい方がおられるので、お会いしてお話しを聞いてもらえないでしょうか」 という依頼でした
早速、お客様からご注文の内容をお聞きしたところ、お気に入りのカシミヤ生地を使って、道中着を作りたいとのことでした

洋服地のカシミヤで、布巾が150cm=4尺巾ありましたので、布巾をフツーの反物の巾・・・つまり、42cm=1尺1寸巾にカットしてお仕立てしました

紫がかった紺色の表地に、青色の裏地で、ピンク色の衿裏地が少し覗くように・・・というご注文でした
写真では分かりづらいですが、何とも温そうなコートに仕立てあがりました

衿は、バチ衿の方が気楽に着れるので・・・というお客様のご要望でデザイン衿とさせていただきました

カシミヤ製品を裁断する時に注意すべきは、まずは毛並みの方向です
一般的には前身頃を、なで毛にします・・・昔から「毛足のあるものはなで毛にして裁断する」と言われていた通りの裁ち方で、毛並みが下へ流れているので、光沢感が出て、上品な感じになりますもし、逆毛にした場合は、生地の色が深く、きれいに見えます
しかし、よく当たる所、肘やお尻の付近は逆毛の状態で何度もこすられると、毛並みが乱れて白っぽくなる事があります

ご注文では有りませんでしたが、コートがモノトーン調なので、アクセントとして花弁の飾り紐にしてみました・・・作り方については、別の記事で製作過程をご説明したいと思います

何度となく撮ってみたのですが、接写すると青みの無い灰色に写ってしまいます

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