着物お仕立て&お直しcom、一級和裁技能士の西澤伸弥でございます
いつもご覧下さり、ありがとうございます
元そごう百貨店の呉服部に勤務していた知人から、「当時のお客様でコートのお仕立てのご相談に乗って欲しい方がおられるので、お会いしてお話しを聞いてもらえないでしょうか」 という依頼でした
早速、お客様からご注文の内容をお聞きしたところ、お気に入りのカシミヤ生地を使って、道中着を作りたいとのことでした
洋服地のカシミヤで、布巾が150cm=4尺巾ありましたので、布巾をフツーの反物の巾・・・つまり、42cm=1尺1寸巾にカットしてお仕立てしました
紫がかった紺色の表地に、青色の裏地で、ピンク色の衿裏地が少し覗くように・・・というご注文でした
写真では分かりづらいですが、何とも温そうなコートに仕立てあがりました
衿は、バチ衿の方が気楽に着れるので・・・というお客様のご要望でデザイン衿とさせていただきました
カシミヤ製品を
一般的には前身頃を、なで毛にします・・・昔から「毛足のあるものはなで毛にして裁断する」と言われていた通りの裁ち方で、毛並みが下へ流れているので、光沢感が出て、上品な感じになりますもし、逆毛にした場合は、生地の色が深く、きれいに見えます
しかし、よく当たる所、肘やお尻の付近は逆毛の状態で何度もこすられると、毛並みが乱れて白っぽくなる事があります
ご注文では有りませんでしたが、コートがモノトーン調なので、アクセントとして花弁の飾り紐にしてみました・・・作り方については、別の記事で製作過程をご説明したいと思います
何度となく撮ってみたのですが、接写すると青みの無い灰色に写ってしまいます
夏大島/お仕立て 埼玉県 M.K様
緑のカーテン・プロジェクト 2014