着物お仕立て&お直し.com、一級和裁技能士の西澤伸弥でございます
いつもご覧下さり、ありがとうございます
浅緋色(うすきひ)にデフォルメした桜を黄色の輪郭で表現した、何んとも可愛らしい振袖です
今回は、「裄を一杯に長くしてください」というご依頼をいただきました
桜は日本の国花と言われていますが、法的に定められてはいません
では何故、国花なのか・・・それは日本人に好まれているからに他ならないそうです
桜が日本人に好まれているのは間違いないとしても、昔から桜が日本人の人気ナンバーワンと言うわけではなく、万葉集では桜は40首余りなのに対して、萩は140首、梅は100首を越えていたそうで、古人にとっては萩や梅のほうが人気があったようです
しかし、平安時代に入りその立場は逆転・・・平安時代に紀貫之によって書かれた古今和歌集では、春の歌130余首のうち、桜が100余首に対して梅は20余首となります
そして江戸時代に入ってその人気は爆発的に高まり、平安朝の頃から行なわれていた宮中の桜の花宴は庶民の間でも行なわれるようになり、今日の花見のルーツとなります
鹿の子絞り風の八掛が可愛いですね
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