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お仕立て・お直し事例 キモノの仕事に携わる職人たちが集まって作ったサイト
「着物お仕立て&お直し.com」でのお仕事の、ほんの一部をご紹介させていただきます

大島、結城、紬、御召、上布、麻 胴抜き仕立て・通し裏仕立て

結城紬袷衣/通し裏仕立て 和歌山県 М.F様

2022年10月25日

着物お仕立て&お直しcom、一級和裁技能士の西澤伸弥でございます
いつもご覧下さり、ありがとうございます

ふっくらとした手触り・・・体が包み込まれるような優しい温もりで、着るほどに肌になじむ結城紬は、昔は「最初は丁稚に着させて、生地が柔らかくこなれてから店主が着る」とも言われました
着るほどになじむ「経年」を味わい、人生と共に歩む楽しみのある織物です

その結城紬を使って、少し珍しい「通し裏仕立て」のご注文を承りました
「通し裏仕立て」とは一枚の裏地で仕立てる方法で、フツーの着物に見られるような形の胴裏と八掛に分かれていません

師匠から教わった話しでは、大昔の着物は「通し裏仕立て」で「引き摺り」として着用していたため、すぐに裾が切れたそうです
その対策として後に考案され、現在の着物の「胴裏+裾回し(八掛)」の形になったそうです

お客様から支給された墨流し柄の裏地ですが、少し長さが短かったため、衿裏に白い布を足しました

通し裏仕立てでは「袖口布」は付きません

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