着物お仕立て&お直し.com、一級和裁技能士の西澤伸弥でございます
いつもご覧下さり、ありがとうございます
男物の大島紬アンサンブルを女物のアンサンブルに仕立て替えて、羽織は長羽織にして欲しいというご依頼を承りました
お話しを詳しくお聞きしましたら「小さい頃に可愛がってもらった祖父の大島紬アンサンブルを何とか残して、今後もずっと着たい!」というのがご希望でした
着物は、身上げ位置の変更とおはしょりの中に接ぎ布をつくることで、寸法的にも問題なくお仕立てすることができました
しかし、長羽織に仕立て替えるには、やはり、生地が足りません。(T_T)
写真下のように「返り」を少なくして、長いめの肩裏(羽織の裏地)を用いて羽織丈を長くしました
羽織丈は長いめの肩裏(羽織の裏地)を用いて長くできましたが、衿は裁ち切り寸法以上に長くするには方法は「接ぐ」しかありません
着物であれば、見えない下前の衿で接ぐのですが、羽織は衿が上前も下前も見えてしまいます
そこで考えたのが・・・お召しになる時に衿を半分折ってしまうと見えにくくなる「衿肩回りで接ぐ」方法です
写真下では画像を拡大しても分かりにくいかもしれませんが、実際には衿肩回りで大島紬の地模様通りに4枚の生地を接いでいます
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振袖/お仕立て 東京都 M.S様
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