広衿の道中着衿を、アレンジした形に仕立てました・・・衿を折らずにそのままお召しになれます
最近、「着物を道中着に仕立て替えできますでしょうか?」というご質問をよくいただきます・・・答えは、「もちろん、出来ます!」
縫込みの条件などがうまく行けば・・・道行コートから道中着にもなります
緩やかなカーブが、
胸元を優しく見せます
この衿は、直線的ではなく、緩やかカーブを描いた衿で、衿の上部は曲線で狭く、下部は直線で広くなって裾まで続いています・・・このような衿姿は、胸元が優しく見えます
このカーブした衿の歴史は古く、昭和20年代に大阪の職人が考案したそうです
着物からの仕立て替えの場合は、着物の衽と衿を見えない所で接いでお仕立ていたします・・・また、飾り紐はバイアスで仕立てで、紐の中には綿を入れて少しボリューム感をもたせます
コートや道中着など、先様にご訪問した時などは裏地が人の目に触れる機会も多く、そんな時、チラリと見える模様が、周りを楽しませます
裏地は色柄によって印象が変わりますが、縫い方により写真のように面白い形にすることができます
ハサミを入れるのではなく、縫込みを工夫して始末することにより、このようなかたちを表現しています
これは大正時代の職人さんの技術で、松の樹皮の割れに似ていることから「松皮菱」と言います