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お仕立て・お直し事例 キモノの仕事に携わる職人たちが集まって作ったサイト
「着物お仕立て&お直し.com」でのお仕事の、ほんの一部をご紹介させていただきます

振袖 長襦袢 全体直し

振袖、長襦袢/全体直し 大阪府 Y.K様

2015年09月02日

着物お仕立て&お直し.com、一級和裁技能士の西澤伸弥でございます
いつもご覧下さり、ありがとうございます

黒地の縮緬に流水と扇をモチーフとした、とても縁起の良い柄の振袖です
お客様のご実家で保管されていた振袖と長襦袢を、お嬢様サイズに全体直しいたしました
保管状態が良かったせいか、汚れ・シミ・カビなどがありませんでしたので、裏地も紅絹(もみ)のまま使いました
昭和初期から大正時代にかけては、衿は「バチ衿」としてお召しになられていたようです

年代物のとても立派な振袖です
代々、伝わる振袖をお仕立て直して結婚式にお召しになられます

数多く散りばめられた扇の中には、縁起が良いとされる吉祥文様(きっしょうもんよう)の松竹梅(しょうちくばい)以外に、福徳を招く文様として喜ばれ、祝儀のきものや帯などによく用いられる宝尽くし(たからづくし)が見受けられます
松竹梅の中に散りばめられていますので、よ~くご覧ください

胴裏は現在のような白ではなく、「紅絹(もみ)」と呼ばれた裏地が用いられています
戦前まで女性の着物の胴裏使われていたもので、現在は薄い色の着物では表に色が映ってしまうため、あまり用いられなくなっています・・・多分、もう製造されていないと思います

最近の振袖には紋を入れることは、あまり有りませんが、この振袖には五つ紋が入っておりました

振袖長襦袢は、これもまた時代を感じさせる赤と水色の雲枠のコントラスト、それと松と梅の絞りでの表現が何とも言えません

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