着物お仕立て&お直し.com、一級和裁技能士の西澤伸弥でございます
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「万葉集」にも詠われている秋の七草・・・女郎花(おみなえし)、尾花(おばな)、桔梗、撫子、藤袴、葛(くず)、萩に出てくる、「撫子」と「萩」を使った典型的な「秋草模様」の柄付けです
ここで疑問です・・・夏のキモノの模様に「秋草」とは、少し違和感を覚えませんか?
実は、夏薄物に秋草模様をあしらうことは「よくあること」なんです
それは、「節気」と関係があり、旧暦では「立秋」を8月初旬に迎えることから、8月つまり薄物の季節でも、「秋」と言う考え方になるからなんです
因って、「秋草模様」のモチーフが「浴衣」に使われることは、「誤り」ではないのです
余談ですが、春の七草・・・芹、なずな、御行、ははこぐさ、はこべら、仏の座、すずな(蕪)、すずしろ(大根)が「春草模様」としてキモノの柄行きに使われることは殆んどありません。
理由は、春の七草は食することで「無病息災」を得られる「風習」により存在するもので、鑑賞するものではないということにあるからです
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