着物お仕立て&お直しcom、一級和裁技能士の西澤伸弥でございます
いつもご覧下さり、ありがとうございます
能装束によく見られる「肩裾模様」の古典柄振袖です
お母様が成人式でお召しになられた振袖をお嬢様サイズにするために、解き洗いをして一からのお仕立てをさせていただきました
今回の作業は切ってしまった袖を繋いで、元の振袖に戻しながらお仕立てをいたしました
お直しの手順はまず、袖を解き洗いをして反物状態に戻します
そして表地を「割り接ぎ」して繋ぎます・・・この時に柄を考えながら接ぎます
そうしますと、接いだ部分よりも柄の繋がりに視線が行きますので、遠目で一見すると接ぎ目が分かりにくくなり、カモフラージュできるわけです
左右の袖を同じように仕立て直します
肩裾模様は、室町・桃山時代の能装束によく見られ、江戸時代初期に流行した寛文小袖にも多く見られる柄付けです
肩を包むように文様があるため、華やかな雰囲気があるのが特徴で、現代でも訪問着に見られます
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