着物お仕立て&お直しcom、一級和裁技能士の西澤伸弥でございます
いつもご覧下さり、ありがとうございます
鮮やかな朱色に松の枝葉を抽象的に描いた、光琳松模様の本振袖でございます・・・贅沢なまでに施した金箔加工とのコントラストが見事です
光琳模様ならではの、まろやかな曲線が古典的な情趣の中にもアートでモダンな遊び心が光るデザインです
お母様の振袖を来年の成人式でお嬢様がお召しになられるということで、解き洗いをして一からのお仕立てをさせていただきました
こんもりと茂る松の枝葉を装飾化したデザインが、古典的な松文様の典型です・・・四季の草花文様にも欠かせない、典雅なモチーフです
本振袖の袖には「振り布」が付いています
この振り布は、今回のように袖の振りを(袖口のように)吹きを出すタイプ(写真上)と、フツーの袖の振りのように控えて仕上げるタイプ(写真下)があります・・・見比べてみてください
今から約40年ほど前・・・私が弟子時代の頃は、裾の吹きのように綿を入れてボリューム感を出した、吹きを出すタイプの本振袖がありました
ちょっと、時代劇の着物みたいになってしまいますが(笑)
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